恐れ入りましてございます

 誰もが驚くのではと思うが、この演奏、アルト・リコーダーでジョン・コルトレーンの「ブルートレイン」を吹いてしまったものである。Ebのブルースのテーマ2コーラス に続くコルトレーンのアドリブ・ソロ8コーラスをぴたりとシンクロさせて吹いている。ブルーノートに吹きこまれたコルトレーンの唯一のリーダーアルバムの冒頭、堂々たる風格を示すソロであるが、こうしてリコーダーの風のような音が重なると、パイプオルガンのようにもなってアクが抜けた感じになるのが面白い。それにしてもこの人大したものである。いったい何度聴いてどれほど練習したものか。bが6個になるフレーズなのだからリコーダーで・・・と考えると唖然とするばかりだ。本来はテナー吹きなのが練習の手段にしているのだろうか。こうして吹けばブレスが一緒になるからフレーズ感が体に入ってくるだろうし。まさに、プレイ・アロングの極致。脱帽です。ところで、この人左右の手がふつうと反対になってる。左利き?

 

 

 ついでに、楽譜で見るとこんな音を吹いてるのですね、と写真を撮ってみた。アドリブの8コーラスはこうなってます。