2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

マエストロ問題

音楽界で使われる「マエストロ」という呼称は我が国の言葉だと大家(注:長屋の「おおや」ではなく「たいか」です)とか巨匠とかいうことになる。イタリア由来の言葉で、その源をたどれば「より大きい」「より優れた」という比較級の意味合いのラテン語なの…

即興曲

シューベルトに「Impromptus」という名のピアノ曲集がある。4曲ずつの二組、作品番号では90と142となっている。中では90の2番と4番が広く親しまれている。ピアノを習うと決まって練習することになる曲だからだ。よく用いられる全音の楽譜の学習体系では中…

ヒツジのショーン

そのままのタイトルである。「Shaun the Sheep」、イギリスのアードマン・アニメーションズ制作のアニメで土曜日の午前9時からNHK教育で放送されている。ストップ・モーション・アニメーションという方式で作っているらしい。子供向けということながら、…

クライバーの場合は

エーリッヒではなく息子の方、カルロス・クライバーの1970年のリハーサルと本番の記録が残っている。これはもはや「指導」と「発表」のドキュメンタリーであります。曲目はシュトラウスの「こうもり序曲」。クライバーにとっては自分の曲のようなもので、楽…

夏の思い出

今朝、散歩の途中で蝉の抜け殻を見つけた。大きな家の立派な塀にしっかりと取り付いて悠々と羽化したようだ。さぞ生まれのいい蝉になったことだろう。ありがたくいただいて大事に持って帰ってきたのである。、 蝉の抜け殻を見るといつもむかーし昔の夏を思い…

Remembrance Sunday を見て下さい

追悼するとは忘れないということ。戦没者を追悼する行事は国によって様々なのは当然であるが、それぞれの国の国民の意識がはっきりと表れるように思う。我が国の8月15日をめぐる騒然たる情景が、戦場に命を落とした将兵の短かった生を貶めていることに気…

8月15日に

毎年のことながら、相変わらずTVも新聞も今日8月15日を騒がしく扱っている。登場する名のある人々の多くが「立場」でものを言う。賢しげである。己の信奉する思想に拠って、それのみが正しいと声高らかである。見苦しい。戦死者を貶める者もいる。守ら…

カラヤンのおまけ2コ

モーツアルトの交響曲第41番の終楽章もあった。こっちの方も面白いです。5分過ぎには笑い声も聴こえていい感じだ。カラヤンも言いたいこといっぱいあるようで割とセリフが多い。といってもドイツ語でしゃべってるからアッシにはさっぱり分からんですが。…

カラヤンの登場

ヘルベルト・フォン・カラヤン(1908~1989)、クラシックのマーケットを40年以上にわたって支配した。いまだにその威光は衰えていないかのようだ。帝王とも世界チャンピオンとも呼ばれる指揮者である。確かに彼のレパートリーの広大さは無類のものがあり…

トスカニーニとフルトヴェングラー

前エントリーでトスカニーニがオーケストラに練習をつけるところを取り上げた。NBC交響楽団はトスカニーニが優秀なメンバーを直接リクルート(recruit新兵募集)して作った。その練習の様子はまさにブートキャンプ(boot camp新兵訓練)である。結果、オ…

我こそはアルトゥーロ・トスカニーニ

オーケストラの指揮者はなんだか別格の「超芸術家」のように思われている。確かに(よくは分からないが)すごいことをしてるように見える。燕尾服でかっこいいし、大勢の楽団員を思うがままに扱い長い長い曲を汗だくになって聴かせてくれる。身振りを見てる…

梅雨明けのファンファーレ

秋田気象台は、8月3日東北地方北部は梅雨明けしたと思われると発表した。「思われる」と遠慮がちではあるが、お上を疑ってはいけないから、はい夏本番なのですねと承知するのである。わが身はどうも犬種で言うならば北方系らしく、ハスキー犬かマラミュー…

ウイントンとセルゲイ

パガニーニの「無窮動」をトランペットで吹いてしまう二人だ。元はヴァイオリンの曲。それを吹くとなると音域の広さからしても一仕事なのに、ただ事でない速さである。細かい音符を開始から一貫して吹き通さなければならない。管楽器奏者にとってはエライ曲…

音のこともう少し

前のエントリーで絶対音感のことを少し書いたが、その際に貼り付けた動画の中で、様々な音が「ドレミ・・・」で聴こえてしまうと描かれていた。このことは絶対音感の神話化と共に誤解されて広まっていることでもあるので用心が必要だ。足音でもドアを閉める…