「九月の雨」

 今朝からにわか雨が何度か降って、予報とはかなり違ったぞ。気象台とお天道様は意見が合わないようだ。レーダー画像ではちっぽけな雲がやってくるだけなのに、降るとなると一人前の雨であった。曇って大きいのですね。そういえばこれが九月の雨だったか、お彼岸の頃はこんなものだったなあと思う一日でした。

 

 あの歌があったなあと "September In The Rain"などひっぱり出してみる。映画『メロディ・フォー・トゥー』の中で歌われたもので1937年の作。随分古い曲なんだなあとその長命に驚いたりしつつ聴いた。

 

 と、歌詞を見ていって「あらら、なんと!」です。九月の歌と思いきや、実は「今はもう春」なのでした。春が来たというのに九月のあの雨の日が忘れられない。オレの心はまだイタんだまま・・・オレの時は九月で止まったままさ・・・なのでした。

 

The leaves of brown came tumbling down, remember,
In September in the rain
The Sun went out just like a dyin' ember
That September in the rain

To every word of love I heard you whisper
The raindrops seemed to play a sweet refrain

Though spring is here, to me, it's still September
That September in the rain

To every word of love I heard you whisper
The raindrops seemed to play a sweet refrain

Though spring is here, to me, it is still September
That September in the rain

That September that brought the pain
That September in the rain

 

 そう分かって聴くとフランク・シナトラのはほろ苦い味わい。

 

 

 で、なんとこの歌、ビートルズが1962年にデッカ・レコードのオーディションで歌ったテープが残っている。不合格だった時のである。何が幸いするか分からない。おかげで、ビートルズはEMIやBBCと組んで売り出していき、デッカの方はローリング・ストーンズで対抗するということで東西の横綱が並び立つことになるのだから。リヴァプールの沢山あったコピーバンドの一つであった時代のビートルズである。街の若い衆の失恋の歌の風情。